みつなか名画シアター ~不朽の名作 いま再び~

更新日:2021年11月27日

2022年1月27日(木曜日)13時00分開映(12時30分開場)
2022年1月28日(金曜日)13時00分開映(12時30分開場)

会場:みつなかホール

令和3年度 優秀映画鑑賞推進事業

 

1990年代以降に日本映画の新たな顔として活躍を続ける監督たちが描く、様々な家族のドラマ。

 

みつなか名画シアター

上映プログラム

1月27日(木曜日)
幻の光

「幻の光」(13時00分開映)
(カラー/ビスタ/モノラル/109分)
[1995年 テレビマンユニオン]

監督:是枝裕和
原作:宮本輝
脚本:荻田芳久
撮影:中堀正夫

出演
江角マキコ、内藤剛志、浅野忠信、柏山剛毅、渡辺奈臣、木内みどり、柄本明、桜むつ子、赤井英和、市田ひろみ、寺田農、大杉漣、吉野紗香

 

 是枝裕和の劇映画監督第一作で、テレビマンユニオンの創立25周年記念映画。原作は宮本輝の同名小説。幼い時に祖母の失踪を防げなかったことを悔いる女性が、幸せな結婚生活の最中に突然、夫に自殺されてしまう。数年後、幼子を連れて能登の一家に嫁いだ彼女は、新しい家族と平穏で幸福な日々を過ごすが、かつて愛する人に去られた心の傷が彼女の心を苛んでいく…。それまで多数のテレビドキュメンタリーを手掛けた是枝監督が、テレビとは異なる映画的な表現としてロングショットを多用し、登場人物が知覚する光や音とともに彼らの感情を表現する方法で、喪失と心の再生のドラマを描いた。撮影の中堀正夫が、繊細な光の表現を駆使した静謐な映像美で応え、「キネマ旬報」ベストテン第4位、ヴェネチア国際映画祭金のオゼッラ賞ほか、国内外で多くの賞を受賞。


 

愛を乞うひと

「愛を乞うひと」(15時05分開映)
(カラー/ビスタ/ ドルビーSR /135分)
[1998年 東宝=角川書店=サンダンス・カンパニー]

原作:下田治美
脚本:鄭義信
監督:平山秀幸
撮影:柴崎幸三

出演
原田美枝子、野波麻帆、中井貴一、小日向文世、熊谷真実、國村隼、うじきつよし、小井沼愛、牛島ゆうき、浅川ちひろ、前田弘、塚田光、五十嵐迅人

 

70年代から多数の助監督経験を積んだ平山秀幸は、監督デビューした90年代に「学校の怪談」(1995-1999)シリーズの大ヒットをおさめ、本作で国内の映画賞を主演の原田美枝子とともに独占。その後も多様なジャンルで問題作を発表し続けている現代日本映画の代表的な監督である。実母から凄惨な虐待を受け続けて育った女性が、中年となり、幼い時に死に別れた父親の遺骨を探して娘と共に台湾へ向かう。母と父の過去を通して、母と自身に向き合っていく…。鄭義信の脚本、平山と多数の作品でコンビを組んでいる柴崎幸三の撮影、主人公と母を演じた原田美枝子の迫真の演技が、見る者に緊張感とともに深い痛みを伝え、ラストでは静かな感動をもたらす。「キネマ旬報」ベストテン第2位、モントリオール映画祭では国際批評家連盟賞を受賞。

 

 

1月28日(金曜日)

GO

「GO」(13時00分開映)
(カラー/ビスタ/ ドルビーSR /123分)
[2001年 「GO」製作委員会]

原作:金城一紀
脚本:宮藤官九郎
監督:行定勲
撮影:柳島克己

出演
窪塚洋介、柴咲コウ、山崎努、大竹しのぶ、細山田隆人、山本太郎、新井浩文、水川あさみ、塩見三省、大杉漣、萩原聖人

 

在日韓国人三世の高校生が、親世代との関係、魅惑的な恋、親友の喪失、自らの将来に煩悶しながら、アイデンティティを確立していく物語。初の劇場公開監督作の『ひまわり』(2000)で釜山国際映画祭批評家連盟賞を受賞した当時新進気鋭の若手監督行定勲が、同世代の金城一紀の直木賞受賞小説を、同じく30代前半の宮藤官九郎の脚本で映画化。自身のアイデンティティの葛藤を抱えながらもクールに生きようとする主人公を体現した窪塚洋介の魅力や、バイタリティ溢れる両親役の大竹しのぶと山崎努の怪演もあいまって、差別の問題の痛みを伴いながらも、ポップでエネルギッシュな疾走感が溢れる痛快な青春ドラマに仕上がっている。「キネマ旬報」ベストテン第1位のほか、同年の国内映画賞を作品賞、監督賞、主演・助演・男女優賞、脚本賞など独占した。


 

ゆれる

「ゆれる」(15時20分開映)
(カラー/ビスタ/ ドルビーSR /119分)
[2006年「ゆれる」製作委員会]

脚本・監督:西川美和
撮影:高瀬比呂志
照明:小野晃 
録音:白取貢

出演
オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、新井浩文、真木よう子、蟹江敬三、木村祐一、ピエール瀧、田口トモロヲ

 

オリジナル脚本の『蛇イチゴ』(2002)で映画監督デビューし、一躍注目を集めた西川美和の長編第2作。日常生活を見つめながら普通の人間の奥深くに秘められた心理を冷徹に描きだした本作は、カンヌ国際映画祭監督週間に出品され、「キネマ旬報」ベストテン第2位の他、多数の賞を受賞し、監督の評価を確立した。プレイボーイの弟を演じたオダギリジョーと家業を継いだ真面目な兄役の香川照之も多くの男優賞を受賞。母の一周忌で故郷の実家に帰った写真家が、恋人だった幼馴染と兄の親しい様子を見て、兄に隠れて彼女を誘う。翌日、兄と彼女と一緒に渓谷へ出かけるが、彼女がつり橋から転落し、一緒にいた兄は裁判にかけられる‥。事故か事件か、主人公は目撃したのか、真実は何か、多くの疑問に重ねて、兄弟の心理的葛藤が交錯する緊張感に満ちた心理劇。

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入場料

【発売中】
〈全席自由席〉

1日券 500円

  • 就学前のお子様の同伴・入場はお断りいたします。 前売にて完売の場合は、当日券はありませんのでご了承ください。
  • 友の会会員料金は、みつなかホールのみのお取り扱いとなります。
  • ホールには駐車場はありませんので、電車・バスをご利用ください。

みつなかホールは、午前9時から受付開始。

友の会優先予約(電話予約のみ):11月20日(土曜日)
一般発売開始:11月27日(土曜日)

主催・特別協力

主催:公益財団法人 川西市文化・スポーツ振興財団、国立映画アーカイブ
特別協力:文化庁、社団法人日本映画製作者連盟、全国興行生活衛生同業組合連合会

前売券発売場所

みつなかホール 072-740-1117

ローソンチケット(Lコード:51960)

この記事に関するお問い合わせ先

公益財団法人 川西市文化・スポーツ振興財団
文化部門(みつなかホール)

〒666-0015 川西市小花2丁目7番2号
電話番号:072-740-1117
ファックス:072-755-8200

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